2018年1月現在、カナダで世界遺産に指定されている場所は計18ヶ所。その内訳を見ると自然遺産が10ヶ所、文化遺産が8ヶ所となっており、日本(自然遺産x4、文化遺産x17、合計21)と比較すると、さすがは国土面積も広く自然の豊かなカナダだけあり、自然遺産の占める割合が高くなっている事が判ります。

日本の27倍もの面積を誇るカナダでも僅か8ヶ所に過ぎない文化遺産の中で、旧市街全体に歴史的価値があるものとしてユネスコにより指定されているのがケベックシティとこのルーネンバーグ。しかしながら、カナダに興味があっても無くても誰もがどこかで耳にした事があるであろうケベックシティに対して、ルーネンバーグは知名度の点で言うならば完全にその後塵を拝している感が否めません。

そんなルーネンバーグの町があるノバスコシア州の隣り、ニューブランズウィック州に縁あって生活している事もあり、今回初めて日帰りで出かけて来ました。

世界遺産に指定された理由

credit / Lunenburg: Hinweistafel zum Unesco-Weltkulturerbe

かつて18世紀にヨーロッパから多くのプロテスタントが流入し、イギリスの植民地として漁業、造船業を主産業に発展を始めたルーネンバーグの町。その際格子状に区画整理されたこの旧市街が、当時北米に多く築かれたイギリス植民都市の特徴を色濃く残すものであるとして世界文化遺産に指定されたのは1995年の事でした。

ただ、この旧市街の何が人を惹きつけるのか、実際のところそれはこの場所が世界遺産に指定された理由と直接的な関係は無いようにも思えます。何故なら、ここに古くから立ち並ぶ家屋のカラフルな出で立ちに真っ先に注目してしまうからです。

色鮮やかな街並み

人口僅か2千人、歩いても充分見て回る事のできる程の規模に過ぎない旧市街に、それでも多くの観光客が訪れる最大の理由はその色鮮やかな街並みにあるのではないでしょうか。同じように色彩豊かな街並みは、コペンハーゲンのニューハウンや、ケープタウンのボ・カープ(マレー・クォーター)などでも見られ、やはり多くの観光客を呼び寄せる観光スポットになっています。そしてカナダ広しと言えどもこのような景色は他に類を見ないものであり、特に夏の天気がいい時期であれば、恐らくはこちらも負けず劣らずの人混みで賑わうのでしょう。

しかし冬ともなればどうやら訳が違うようです。私が訪れたのは日曜日でしたが、自分以外に観光客と覚しい人影は全く見当たらず、時折地元の人を見かければ、お互いが自然に挨拶を交わすという田舎ならではのシーンが展開され、もし2回目会おうものならそれこそ会話が生まれて来そうな雰囲気でした。

この町の家屋が色とりどりに塗装されているのには歴史的理由があり、かつてまだ漁港として栄えていた頃それぞれの船を塗るのに使われた塗料を無駄にしないようにと、残ったもので家を塗ったのが始まりだとか。ただ世界遺産となった1995年当時にはその色もほとんどが禿げてしまい、白い壁に黒の縁取りという姿であり、それが2007年に至り、とある宿の経営を引き継いだ新しいオーナーが昔の様相を取り戻すべく再塗装したところ、次第にブームのようにして町全体に広がったのだそうです(>> 参考内容  )。

ちなみにその宿は今でも変わらず運営を続けています。>> Mariner King Inn 

冬の街歩き

私個人的には、観光客で溢れた場所を歩くよりも、どんなに冬の寒さが厳しかろうと静かに歩いて見て回れる方が好みですし、そんな中でこそ地元の人と挨拶を交わす余裕もあるのだと思います。

とは言え、日曜日の午前中であったからというのもあるかも知れないのですが、旧市街全体を歩いて回ったにもかかわらず閉まっているお店ばかりで、唯一開いていたのはサブウェイだけという有り様でした。お店によっては「シーズンオフで4ヶ月間休業」などというかなり大胆な案内をしているところもありましたし、観光地にはある程度の賑わいを期待されるのであれば冬を避けた方がよさそうです。

ルーネンバーグへはレンタカー利用で

元より都市間交通網の貧弱なカナダで、それも「沿海州」に含まれるノバスコシア州では公共の交通手段などは期待できるはずも無く、ルーネンバーグへの旅はレンタカーに頼らざるを得ないのが実情。

ノバスコシア最大の都市ハリファックスからルーネンバーグまでは約100km、車で1時間程の距離にあり、高速道路を走る区間が長いのに加え交通量も多くないため運転は比較的ラクです。カナダのレンタカーはバジェットで決まり!

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