クック諸島へのいざない(その2)

2017/04/25

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同じ海のリゾートでも、モルディブや東南アジアのそれとは違い、まだまだ知名度の低いクック諸島。南太平洋に位置し、ちょっと遠く感じられる場所ではあるものの、実際には言うほど遠い訳でもなく、決してお手軽に楽しめる場所でもないものの、有名リゾート地と比較したならまだお得感もあります。そういう訳ですので、思い立ったなら出かけてみませんか?

前編はこちらより。

クック諸島へのいざない
アイツタキ島。ただ満天の星を眺め、海風のささやきを聴き、ヴィラのデッキで焚いた蚊取り線香に巻かれながら、その全てを邪魔してしまうのが惜しいかのような小さな声で目の前に座る誰かと話し、そして時に沈黙し、時が訪れたならベッドに横になる、それだけの島です。

クック諸島へのアクセス

日本在住、且つユナイテッド航空でマイルを貯めているのであれば、それを使ってチケットに交換するのがオススメ。同じマイルを使うのでも、どこに飛ぶよりも費用対効果が高いです。

マイルを使って一生に一度のクック諸島に出かける
ユナイテッド航空のマイルを使うととてもお得感のある目的地としてネット上で一部の人を賑わせていたクック諸島。何がお得なのかと言うと、チケットの交換に必要となるマイルが常識外のレベルに設定されている点。それもなんと、日本からの出発で往復たったの25,000マイルです。

もしユナイテッドのマイルが無いのであれば、最も便利なのはニュージーランド航空を利用してのルート設定。日本発の場合、成田よりニュージーランド航空のハブ空港であるオークランドまで毎日フライトがあり、また2016年10月からは関空からも週3便での再開が予定されているとの事。日本を出発してオークランドで1回の乗り継ぎを挟み、クック諸島最大の島であるラロトンガ島までは最短で16時間の道のりに過ぎません(曜日と季節により異なります)。例えば成田からニューヨークまで直行便を利用しても13時間かかる事を考えたら、クック諸島も実はそんなに遠い場所ではないと思いませんか?

北米からの場合でも、日本発同様にニュージーランド航空を利用するのが便利で、バンクーバー、サンフランシスコ、ロサンゼルスからそれぞれオークランドへの便があり、そのうちロサンゼルスはラロトンガ経由のオークランド行きを週1便飛ばしているので、こちらを利用すれば乗り継ぎの必要無くクック諸島までひとっ飛びです。

その他クック諸島へのフライトを持つ航空会社にはヴァージンオーストラリアやジェットスターなどがありますが、この場合はオーストラリアでの乗り継ぎが必要で、場合によっては日本のパスポート保持者でも前もって観光ビザ(ETAS)を申請しなければいけません(注)。ETASはアメリカのESTAやカナダのeTA同様、大使館や領事館まで出向いて申請する必要こそ無いものの、当然費用が発生する事となり、オーストラリアには用事が無い人にとっては無駄な出費になってしまいます。

注:オーストラリアに入国せず、到着空港内で8時間以内に乗り継ぎが完了できる場合に限り、ETASを申請する必要はありません。

尚、日本国籍者のニュージーランドへの入国は、3ヶ月までの滞在に限りビザの取得は不要ですが、出国するための航空券を所持している事が条件になります。

さて、ラロトンガに到着した時点でクック諸島入りを果たした事にはなりますが、クック諸島というその名の通り、この国は実際には15の島々から成り立っています。そしてその中でも美しいラグーンで観光客を魅了してやまないのがアイツタキ島。

これらの島を結ぶ役割を果たしているのはクック諸島の航空会社であるエア・ラロトンガ。とても小さなプロペラ機に、満席でも30人程度の乗客を乗せ、そして沢山の荷物を積み込んで頑張っています。ラロトンガからアイツタキへは1日5往復程度のフライトがあり、約50分で到着します。シートの配置は通路を挟んで左側が1席、右側が2席。短距離のフライトなのでもちろん機内食などはありません。それでもドリンクサービスがあり、無料で提供されるものにはミネラルウォーターやコーヒーが、またソフトドリンクやアルコール類を購入することも可能です。

 

オススメのホテル

何しろクック諸島を訪れたのは初めての事でしたし、異なるホテルでの滞在経験もありませんが、こちらでは今回の旅で、ラロトンガ島、アイツタキ島それぞれでの滞在に利用したホテルをご紹介します。

ラロトンガ島 - Sunrise Beach Bungalows

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元々アイツタキ島での滞在をメインとして計画した旅でしたので、ラロトンガ島での宿泊場所(1泊)については、できる限り出費を抑えることを念頭に置いて検討し、最終的にこちらで予約を入れました。

ラロトンガ島でも美しいとされるMuriビーチに位置するホテル、という紹介をネット上では見かけたのですが、実際のところ、その他にMuriビーチにあるホテルとして予約サイトなどに記載のある数軒とは距離がある感は否めません。レストランなどが所在しているのも後者近辺であるため、レンタカーやレンタルバイクなどを利用しない場合にはどうしても不便になります。

またこちらのホテルは目の前に海を見渡すことができるものの、砂浜ではなくゴツゴツとした石の浜になっていて、また浜に沿ってヤシの木が植えられ視線を遮ってしまいます。その点から言えばビーチを楽しみたい人には不向きであると言わざるを得ません。

それでもこちらをオススメできるのは、やはり宿の主人であるCarynの人柄による部分が大きいです。ニュージーランド出身でありながら、クック諸島にもルーツを持つ彼女は、かなりお気楽にホテルを経営している感じで、プロフェッショナルであるとは言い難いものの、とてもフレンドリーで、素敵な世話焼き屋さんです。朝食がついていないプランでも、部屋にシリアルなどを置いた上で「食べたいように食べなさい」なんて言ってしまったり、本来タクシーで20ドルかかるところを、たった1泊しただけのゲストでも自分で運転して空港まで送ってくれたり。あくまでもいい意味で、道楽的に経営している感じすらしてしまいますが、彼女の人間臭さを今でも楽しく、またうれしく思い出すことができるのです。

 

アイツタキ島 - Etu Moana Boutique Beach Villas

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クック諸島に旅したなら必ず訪れたいアイツタキ島。ラロトンガからの往復航空券だけでもそれなりに値が張るのですが、そこまで出かける以上はここは覚悟を決めていいホテルに滞在しようと考えてこちらにしました。結果は大正解。

旅に出る数日前、こちらのマネージャーであるKirstiからメールが届きました。このホテルにはレストランが無く、食事は外で場所を探す必要があるのですが、到着が日曜日の夕方であることから食事に困りかねないのを見越した上で、メールでそれを説明し、取り得る3つのオプションを提示してくれました。わずか10のヴィラから成るホテルであるからこそできる気配りと言えるかも知れないのですが、とてもありがたいメールであったのは間違い無く、また実際の到着後にもその全体がホスピタリティに溢れるホテルであるのは改めて実感できました。

そしてこのホテルでは、KirstiとPaulのイギリスからやって来たマネージャーカップルだけでなく、彼等と共に働くスタッフに至るまで、見かけた限りでは全員が丁寧にお仕事をして、ホテルを大切に扱っているように見受けられました。それは朝の時点から発見できます。例えばプールバーで朝食が提供される8時過ぎになると、Kirstiは必ずそこにやって来て、それぞれのテーブルに挨拶をして回ります。それも全てのゲストの名前を呼びながら。朝食を食べ終えてヴィラに戻る道では、ハワイのアロハにも似た服を身にまとったハウスキーピングの担当の方々がこちらに気がつく以前から笑顔でカートを押していますし、ビーチの方へ目を向ければホウキを使って一心に砂をならしているスタッフさんも居ます。かつては同じくホテル業界で働いていた私が嫉妬しまいそうになる程、全体の環境がいい雰囲気とバランスで保たれているのを感じました。

もちろんそれは宿泊しているゲストにも伝わり、より心地の良い滞在を演出してくれる重要な要素になり得るものです。ヴィラそのものが素晴らしい出来であり、更には最高に青い海と広い空を目の前にしたロケーションを存分に活かしたホテルですから、レストランが無くとも、スパやジムが無くとも、これ以上求めるものは何も無いと言える程に満足できる滞在になりました。

もちろんいい事ばかりではなく、敢えて挙げるとするならば蚊の多さが1つ。尋常ではありません。この点ばかりは充分に用心する必要があります。ヴィラのデッキには蚊取り線香が置かれ、毎日新しいものに取り替えてくれますが、どう焚いても蚊が消滅することは無いので、デッキでのんびりしたい場合には虫除けスプレーの併用が必須です。

 

島内の交通

クック諸島の玄関口であり、最も大きいのがラロトンガ島。ここであれば海岸線に沿って島を1周するバスがあり、時計回りと逆時計回りにそれぞれ1時間に1本ずつ走っています。気をつけたいのが日曜日で、時計回りのバスのみの運行になります。決まった停留所があるのか無いのか、どこでも手を挙げれば停まってくれそうです(未確認)。片道5ドル(ニュージーランドドル)、往復の利用で8ドル、更には10枚綴りの回数券(30ドルらしい)などもあるので、人数が多い場合には検討する価値があります。ただ、タイミングによってはかなり待ちぼうけを食らわされる可能性があるのに加えて、バス代も決して安いとは言い難く、レンタカーやレンタルバイクを借りている観光客も多いです。

アイツタキ島に於ける交通事情はどうでしょうか?正直公共の交通システムなど皆無としか言いようがありません。こちらもレンタカー、レンタルバイクの利用を検討するか、もしくは歩き倒しましょう。歩き倒すとは言ってもそこまで大きな島ではありませんが。

レンタサイクルはホテルで無料で貸し出しているところもありますが、台数には限りがあり、いつも使える訳ではありません。

ちなみにタクシーはラロトンガの空港以外ではあまり見かけません。空港へ戻る際には、前もってホテルにお願いして呼んでもらう必要があります。週末には仕事を休む運転手さんも少なくないそうなので、特に日曜日にタクシーの利用を考える場合は注意してください。

 

これだけは食べておきたい、イカマタ

イカマタ、もちろんイカではありません。でも同じく海の幸であるお魚、それも生魚を使って作られるご当地グルメです。マグロを使うのが一般的らしいのですが、生のままの魚をサイコロ状に切り、そこに粗みじんに切った玉ねぎやキュウリなどを加え、ライムを絞った上で更にココナッツミルクで和えて頂くもの。折角の生魚にココナッツミルク?と日本人は思ってしまいそうですが、ここは騙されたものと思いお試しあれ。はるばるクック諸島くんだりまで出かけてこれを食べなかったとあれば残念過ぎます。ラロトンガでもアイツタキでも大半のレストランがいかにも観光客向けで、どこに行ってもピザやらハンバーガーやらで飽きてしまいがち。地元の人の中には最近はあまり魚が獲れないなどと嘆いている人も居ましたので、あった時にはまず頼むことをオススメします。

 

2016年3月、香港からカナダはモントリオールへ。まだまだ夢を見つつ、同時に新たな困難ともなんとなく格闘しながら2年目に入ったカナダでの日々。カナダで経験豊富な方とは違った視点でこそ見えて来る景色を、明日の為にも記録します。

-そうだ ◯◯、行こう。
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