モントリオールで1ヶ月生活してみたら

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photo credit: via photopin (license)

ここまでにモントリオールで生活したのはまだ1ヶ月とちょっとに過ぎないのですが、香港に戻り、更には隣りの深圳まで足を伸ばしてみても、やっぱり「帰って来た」という気持ちになります。あんなに嫌いだったのに。いや、今でも決して好きではないですけど、知らぬ間に過去形で書いてしまう程に安心してしまったのですね。

中でも最も象徴的に感じるのが、こちらでは視線の行き場所に困らない点です。モントリオールでは何故かいつもどこに焦点を合わせればいいのか戸惑っていました。それは旅行で行った時には大して感じなかったのですが、生活という形でその場所に居るとまるで勝手が違って、自分がその環境では異質な存在に感じられ、少数派であるが故の肩身の狭さのようなものを覚えてしまうのでした。

実際には道を歩いていても、地下鉄に乗っていても、誰も私の存在なんて気にしてはいないのです。まるでテレビに映る群衆の中の1人と同じで。幸いこれまでには人種差別的な対応をされた事など皆無ですし、それどころか毎日外に出かけてみれば微笑みが行き交う場面も多くて、そんな時は、「生きている」というぬくもりが体全体を満たしてくれるようで幸せな気持ちになります(そのようなごく普通の喜びを香港ではなかなか感じられませんでしたから)。

15年間の長い時を過ごした中国であろうと、またその後の5年間を生活した香港であろうとも、自分がその土地の主ではなかった事には変わりはありません。以前1年間だけ仕事で行ったマレーシアにしても同じでしたが、それでも違和感を感じるような事は無かったと思います。それがモントリオールに居ると感じる原因はどこにあるのか、実のところまだよく分かりません。だからと言って突き詰めて考えるような事でもないのかも知れません。何しろまだ1ヶ月、何を分かったのかと聞かれれば、何も分かっていないのですし。

そのたったの1ヶ月の間に、この冬最後の雪に触れ、春の訪れを感じられたのだって、きっととてもありがたい事。ゆっくりお付き合いして行きましょう。もっとモントリオールの町を知りたいのです。

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