ケベック移民の為のフランス語クラス(1)

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ケベックへの移民を選択した人の場合、恐らく既にフランス語を習得している、もしくは日常会話には困らないといったケースが多く、特に日本人申請者ですと、そのような方が大半であるかと思います。しかしながら、そのケースに当てはまらない人も移民の中には少なからず存在し、そう言った人達が、簡単な日常会話を英語でこなす事には困らずとも、町に溢れるフランス語オンリーでの表記に困惑しながら生活しているのもまた事実です。

ケベック州に於いても、その最大の都市のモントリオールであれば英語が広く使われている、とは言われます。確かに英語しかできなくても生活ができない事は無いでしょう。これまでに英語で話しかけて会話が成立しなかった経験はありません。それでも前述のように、交通標識や地下鉄内のアナウンスなどに英語は無いですし、商業広告にしても英語の記載が無いのが普通です。他にはスーパーで買い物をする時に、商品のパッケージはいつもフランス語の面が直接目に入る側に配置され、英語を見たければ一度手に取って逆側を見ないといけない事が多い気がします(必ず英語とフランス語を表記する事が決められているそうです)。そう、モントリオールでもこんな感じです。この町を出てしまうとバイリンガル人口が一気に減るといいますから、その状況は推して測るべしです。

何よりも大事なのは、移民申請にパスするというゴールにようやく到達したと思っても、一旦ここにやって来てしまえば、結局はまだスタートラインに立ったばかりであり、どのように生活を築いて行くのかを考えなくてはいけない現実。仕事が無くては生活もできず、フランス語ができなくてはその仕事すら見つからない現実。分かっていたとは言え、申請時とはまた違う問題に直面し、たじろいでしまいそうになります。それでも逃げ道などは結局見つからないので、ただひとつひとつ解決しつつ、前に進むしかありません。

ここでは「ケベック移民の為のフランス語クラス」第1編として、その申請について書いて行きたいと思います。

パートタイムとフルタイムから選べる

ケベックでの移民向けフランス語クラスには、「パートタイム」と「フルタイム」の2種類があります。具体的にどのような相違点が挙げられるでしょう?

スケジュールが違う

その名のとおり、双方では授業のスケジュールが異なり、パートタイムの場合では、平日の午前中だけのクラスであったり、週末だけのクラスもあります。それに対してフルタイムは平日の朝から、途中にお昼休みを挟んで午後までみっちり勉強するコースになります。ちなみに私自身が通っているパートタイムのクラスの場合、毎週月曜日から木曜日の午前9時半から12時半までで、途中に15分程度の休憩時間があります。

支給される手当が違う

スケジュール以外にも、パートタイムとフルタイムでは支給される「手当」に違いがあります。フルタイムの場合、移民のステータスや収入等の違いから来る金額の違いこそあれ、全ての学生に一様に手当が支給され、具体的には:

① participation allowance
② transportation allowance
③ child care allowance

の3種あります(詳細はこちらから)。

これがパートタイムの場合、デイケアに通わせなくてはいけない子供が居る家庭の場合では手当が出るものの(上記③)、それ以外については支給はありません(詳細はこちら)。

申請方法が違う

双方では申請方法が違って来ます。前者は移民局で指定する学校で直接申請し、後者については移民局のホームページを通じての申請となり、申請者が学校の指定をする事はできません。パートタイムのクラスを受講できる学校はモントリオール市内各地にあり、移民局のサイトで紹介もされています。

幸いな事に移民は無料でフランス語の学校に通う事ができますが、申請時点でも乗り越えなくてはいけない関門があって、移民1年生をしっかりと鍛えてくれます。

パートタイムコースの申請と注意点

スケジュールの関係上、初めはこのパートタイムのクラスから始める事にした私は、早速学校のリストに目を通してみました。そこには学校の住所と電話番号、ある場合には学校のウェブサイトの記載もあります。ただここで残念なのが地図が掲載されていない点。まだこの町にやって来たばかりで土地勘も無く、住所を見てもそれがどこにあるのか見当もつきません。仕方無くグーグルマップを開き、住所をコピーアンドペーストして、各学校の位置を確認しなくてはいけませんでした。

もう1つ問題は、移民向けのクラスが始まる日は各学校で統一されているものの、申し込みがいつから始まるのかについては移民局のサイトでも記載が無く、学校に問い合わせをせざるを得ない点です。

そこで、場所の確認作業を済ませた上で、家から近い数校に電話で確認をしようとしたところ、直接担当者が出てくれる学校は少なく、大半は音声案内が流れて、何らかの番号を押さなくてはいけなかったようなのですが、その内容がまた全てフランス語。それでは何を言われているのかも全く理解できません。さあどうしましょうか?

この町に知り合いでも居たのなら、代わりに電話してもらう事も可能ですが、そうでないのなら、直接足を運んで問い合わせる他ありません。私も実際に行ってみました。でもまだ問題はありました。担当者が居ない・・・。学校に行ったところで、クラスがある日ならば先生はもちろん居ますが、申請受付などの事務を担当するのはまた別の人になります。その担当者は毎日学校に居る訳ではないようで、例えば今私が通っている学校でも、なんと月曜日と水曜日の週に2日、それも午前中にしか居ません。ですから無駄足になる可能性も少なからずあり、そうなってしまった時には、できれば担当者が居る日とその電話番号を確認して、日を改めて連絡する事になります。担当者が居た場合であっても、まだ申込期間は始まっていないだとか、いつから始まるのかも決まっていないだとか、そんな事を言われる事もありました。これには随分と悠長でいい加減だなと感じさせられたものです。ここは無駄にイライラせずに、ひとまずのんびり待ちましょう。

のんびり待つとは言っても、申請しなければいけない事まで忘れてしまってはいけません。申請者が募集人員を超えると、募集自体がその時点で終了したり、申請できてもウェイティングリストに載せられてキャンセル待ちになってしまうケースも考えられます。私が通う学校の入門クラスはまさにそのケースで、レベルが1つ上のクラスは学生が10人に満たない状況で開講されたものの、それ以上減ってしまうと途中で閉講になる可能性があるとして(最低開講学生数が決まっているそうです)、この入門クラスから2人移った後で、ウェイティングリストに載っていた別の申請者が代わりに入って来ました。一度確認した時点では申請開始日程が出ていない場合であったとしても、定期的に先方に確認を入れる事をおすすめします。

注:移民局サイトの最新のアップデートでは、少なくとも申請者のレベルを確認するためのテストを実施する日が、学校のリスト上で案内されるようになっているようです(2016年8月上旬時点)。またそれぞれの学校がモントリオールの各区域別に紹介され、以前と比べて分かりやすくなりました。

Session of September 26 to December 11, 2016
Session of January 9 to March 26, 2017
Session of April 3 to June 18, 2017

フルタイムコースの申請は簡単

これに対してフルタイムコースの申請は幾分簡単で、申請そのものは基本的にネット上で済ませられ、また申請期間などは特に設定されていないようです。移民局のサイトから申請ページで必要事項を埋めて送信すれば、その際に開いたアカウントページにいずれ返信があります。この時、登録済みのメールアドレスに返信がある事を知らせるメールも同時に入るので、いつかいつかと気にしながら毎日アカウントページを開く必要もありません。

それでもパートタイムコースとと違うのが、それまでにフランス語を勉強した事がある場合に、そのレベルを確認するためのインタビューがあるのと(パートタイムコースの場合も全くの入門者でない限りはインタビューがあるようです)、最終的に行き先の学校を指定された際、申請者本人がその学校でクラスに参加する旨を表明する為の書類にサインして返送する必要がある点です。この書類は前述のアカウントに送信され、申請者は自身でプリントアウトをして、サインを済ませた後に先方宛に郵送しなくてはいけません。自宅にプリンターが無い場合には、PDFファイルで送られて来るその書類をUSBメモリーに保存した上で、近隣のドラッグストア等、コピー機がある場所でプリントアウトする事が可能です。

どこの学校が指定されるのかについてですが、基本的に居住場所から距離的に近い学校が選ばれるようです。例えば地下鉄 De l’Église からすぐ近くに住む私の場合で、指定される学校は4駅先にある終点駅 Angrignon から更にバスを乗り継いで行く場所になります。

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