カナダ国内での引越

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カナダへと移住して以来1年と3ヶ月を過ごしたケベック州モントリオールを離れ、この度その東隣りにあるニューブランズウィック州へと引越して来ました。

ニューブランズウィック州の場所

この国で暮らす多くの日本人の方々がトロントやバンクーバーを生活の場として選ぶ中、どうしてニューブランズウィックなどという名前すらほとんど耳にしないような場所に越したのか、という点についてここでは特に触れません。

しかしながら、カナダ国内での引越に際して、海外から移住して来る場合とはまた違う部分が多々ありましたので、いずれあるやも知れぬ次の機会の為にもここに記録し、またもし同様にカナダ国内での引越を予定している方がいらっしゃれば、少しでも参考になればと思います。

なお、海外からカナダ(特にケベック州)への移住準備については、2016年5月時点での内容になりますが、

ケベック移民の前準備

でもその一部について書いています。

引越先での部屋探し

どのような理由で引越の決断に至ったのであろうと、まずはやはり希望する条件に合った部屋を見つけて、よりよい生活の基盤を築きたいところです。

部屋の探し方

モントリオールで部屋探しをした際には、気になるエリアを歩いて見て回り、貸出を知らせるボードがあれば、そこに記されたオーナーの番号に電話をして部屋を見せてもらう、というかなり古いやり方をメインにしつつ、もちろんネット上でも探していました。最終的にはその「古いやり方」で見つけた物件に落ち着き、モントリオール在住中の1年3ヶ月はその部屋で暮らしていました。

モントリオールのように住宅地の規模が大きく、同時に住宅そのものが密集しているような町では、歩きながらエリアについてもある程度の把握ができるので、このような部屋探しの方法は実は想像以上に効率的でもあります。

ただ、今回引越して来たニューブランズウィックのような、人口が州全体で80万人にも満たないような場所ではそのようなやり方で部屋探しをするのは困難であり、ここはやはりネットを使っての情報収集がより現実的で、特に今回私自身が越して来たような片田舎ではその傾向が顕著に映ります。そこで、カナダ全土で広く使われているサイトとして、情報量が豊富で、且つ使い勝手も悪くない Kijiji をここではオススメしたいと思います。

いつ部屋を探すか

引越先へと移動してから部屋探しをするのか、若しくはまず部屋を見つけてから移動するのかについては、既にカナダで生活して一定期間を経ている為に荷物も増えており、今回ばかりは仕方無く前もって引越先となった町に来て3日程滞在し部屋探しをしました。近距離であったり、例えばモントリオール・トロント間のように交通の便がよい場所なら移動の費用も相応に抑えられますが、そうでない場合にはある程度の出費を覚悟しなくてはいけません。

ニューブランズウィック(モンクトンエリア)の家賃

ちなみに家賃については、今回私が越して来たモンクトンとその近郊地域の場合、当然トロントやバンクーバーの相場よりはかなり低く設定されているものの、モントリオールで慣れてしまった人には決して安くは感じられない金額になります。

部屋の引き払い準備

引越するにあたっては、それまでに住んでいた場所とも気持ちよくお別れをする為に、やらなければいけない事が当然数多くあります。

家主への通知

家主に対していつまでに退去する旨を伝えるのかは、それぞれの契約に基づいて行わなければいけないのはもちろんの事ですが、私がこれまで住んでいたケベック州モントリオールでは、基本的に1年毎の契約で、延長するかどうかについて、満期を迎える3ヶ月前までに意思を明確にしておかなくてはいけない場合が多かったようです。私の契約は6月末まででしたので、3月下旬の時点で大家さんからその確認を受けていました。

光熱費の支払い

これもまた契約により、家賃に何が含まれているのかによっても異なります。水道代、電気代、ガス代などとある中で、私が自分で支払う必要があったのは電気代のみでした。

ケベック州で電気の供給をしている Hydro Québec では、そのサイト上にてユーザーアカウントのページで退去日を前もって登録しておく事により、後に当日じめの料金が請求され、登録済みのアドレスに通知メールが送られます。銀行口座の登録も済ませてあれば、料金が請求され次第、その支払もネット上で簡単に行う事ができます。


Hydro Québec のサイト > ログイン >

左サイドの「MANAGE MY ACCOUNT」下部にある「submit a change of address」(ケベック州内での引越の場合)、若しくは「delete an address」 (ケベック州外への引越の場合)

ケベック以外の州に於いても同様の方法があるかと思いますので各自ご確認ください。

インターネット・携帯電話のサービス

これもまたプロバイダーや契約内容で状況が異なり、パッケージによっては日本同様に2年縛りなどのルールが存在する場合があるので、まずはその確認が必要になります。特にそのようなルールの影響を受けないようであれば、引越の日程が確定した時点でキャンセルの手続きを進行させます。

キャンセルの手続きそのものはシンプルで電話1本で完了できますが、少なくとも Bell のインターネットを利用している場合、モデムを郵便局から先方の指定する住所に郵送しなくてはいけません。ウェブサイト上にて郵送時に直接使用できるシッピングラベルを作成して印刷し、適当な箱で包装を済ませたモデルと一緒に郵便局に持って行きます。送料は無料です。


シッピングラベル作成はこちらから

引越先でも同じプロバイダーのインターネットサービスを引き続き利用する事を検討するのであれば、まずは先方にその可否について問い合わせるのをオススメします。しかし Bell については、ケベック州とニューブランズウィック州では厳密には会社が異なる為(ニューブランズウィックでは Bell Aliant としてサービスを展開)、アカウントの持ち越しはできず、ケベックでの契約を終了した上で、ニューブランズウィックでは新たに申し込まないといけません。

携帯番号に関しては、カナダ国内ではローミング費用が発生せず、また基本料金にカナダ全土への通話料を含むパッケージを利用している場合には、特に引越先の市外局番で始まる番号の取得に拘らない限り、それまでの番号を引き続き利用する事が可能です(その場合にも住所登録の変更は忘れずに)。ただ、引越先での友人や仕事の相手先が同様のパッケージを使用しているとも限らず、相手から電話してくる際には市外通話料金が発生してしまう事にもなりかねないので、それを避けるのには、やはりプロバイダーから新たな番号を取得するか、若しくは Fongo の番号を併用するなどして対応する必要があります。

郵便の転送サービスに申し込む

このご時世、郵便のサービスを利用する人もめっきり少なくなりましたが、それでも多かれ少なかれ郵便物が届く事はあるかと思います。特にこの時期ですと(7月上旬)、春に済ませた納税に関する書類が送られて来たりする事もあり、そのような郵便物が「宛先人不明」扱いとなってしまう事が無いよう、カナダでも日本と同様に転送サービスへの申し込みが可能になっています。

しかし、日本と同じサービスを提供しているとは言え違う点もあります。それは無料でサービスを提供してくれているのではないという点。日本郵便のサイトによれば、転居届を出せば「旧住所あての郵便物等を1年間、新住所に無料で転送するサービス」を提供しているようですが、カナダポストがまさかそんな事を無料でやってくれる訳がありません。結構な額のサービス料を請求されます。

上図のとおり、私自身の場合を例に採ると、左側「Residential」の「Within Canada」に該当するので、4ヶ月間の利用でCAD67.55、1年間ともなればCAD104.25もの料金がかかってしまいます。日本では1年間無料であるのと比較するとあまりに痛いですので、ここは比較しなかった事にしましょう。

荷物はどれだけ移動する?

カナダでの生活も長くなればなる程にその分荷物も増えますが、引越をするにあたって、その内どれだけの荷物を持って行きたいのか、どれだけの荷物を持って行く事が可能なのか、これは全くの別問題として捉えなくてはいけません。同じ市内や州内であればまだしも、今回の私のように別の州への移動となる場合や、東海岸から西海岸へ、またはその逆であったりするケースとなると、荷物の移動にかかる費用を考えれば、引越後に新たに買ってしまった方が安上がりとなる事も多いからです。

不要なものはネットで売る

今回私は自分でトラックを運転しての引越を決断し、運べるものはできる限り全て運ぶ方針ではありましたが、それでも1つ毎の重量があるコンロ、冷蔵庫、洗濯機については移動は諦めて、モントリオールに居る間に売ってしまう事にしました。そしてその際に利用したのもやはりインターネットです。

カナダではネット上での売買が活発に行われていて、どう見ても売り物にはならないようなものから果ては中古車まで様々なものが売りに出されています。そこには当然家電の売り広告も多数掲載されていますので、まずはそれを見て、購入時の価格とも相談しつつ売値を決めた上で広告を作成します。

ここで気をつけたいのが、家電のように体積も重さもあるものを売る場合、配送まではできないのであればその点を明記しておく事です。そうでないと、折角購入希望者が現れても「デリバリーしてもらえないのなら・・・」と言われ、それまでのやり取りが全くの無駄になってしまう事が少なくありません。配送ができるぐらいであれば初めから自分で引越先まで持って行けばいいのですし、それができないから売るのに、無理に配送の世話までして体でも痛めてしまっては元も子もありません。


ネット上での売買に活用できるサイト
Kijiji
Craigslist
letgo (オススメ!)

移動の手段を検討する

国土面積が広いながらも交通網が正比例して発達しているとは言い難いカナダでは、引越の際の移動には悩まされる部分が少なからずあります。飛行機を利用して人と一緒の移動が手っ取り早いのは言わずもがなですが、当然荷物の重量制限が引っかかるところであり、あまり現実的とは言えません。


荷物の超過料金
エアカナダ
ウエストジェット

この場合、特に遠距離への移動ともなると、どうしても人とは別の移動を検討せざるを得なくなり、運送会社に依頼するのか、それとも郵便で送るのかなどの方法があります。私自身のケースでは、隣同士の州でそこまでの遠距離ではない事からそのような方法を採らなかった為、具体的な問題点や費用についてはその詳細をここでご紹介する事はできません。

前述のとおり、今回私はトラックを借りて引越を済ませました。このような方法はカナダではごく一般的なようで、トラックのレンタルで有名な U-Haul の車両を町中で頻繁に目にします。

正直なところ、今回トラックを借りて引越をしたのが、金銭的な面でより「お得」であったのかはまだ分からないままです。レンタル費用は、借りるトラックの大きさ以外に、借りる場所と返す場所の間の走行距離を考慮の上で決定され、10’(10フィート)トラックをケベック州モントリオールからニューブランズウィック州モンクトンまでで借りて、税込 CAD1400 程かかりました。もちろんここにガソリン代が加算される事になり、その分がおよそ CAD250 で、合計すれば CAD1650 もの費用が発生した事になります。

それに付け加えて言えば、U-Haul のサービスがはっきり言って反吐が出る程に最悪でした。

それでもどうしてもトラックを借りる必要性を感じた理由は、一部最終的に移動を諦めた家電以外、その他の家具等を引越後に改めて購入する手間が省けるだけでなく、ニューブランズウィックという場所柄、それを購入したいと思ったところで、とてもモントリオールのような選択肢は望めない点にありました。更にはそれまで使っていた家具を安値で売り、また新たなものを購入した場合にかかる費用を合わせて考えたなら、トラックを借りるのに自分で荷物を移動する労力を含めても許容範囲内と言える出費であったものと、実際に引越を終えた後になって思えます。

1つ注意点として挙げたいのが、引越元、引越先を問わず、借りたトラックを停めておける場所を確保する必要がある事です。特に家の前に路上駐車しなくてはいけない場合には、自分専用の駐車スペースがある訳ではないですので少し面倒です。私はモントリオールで地下鉄の駅から至近距離の場所に住んでいたため、日中の時間帯は特に競争率が高く、そんな場所にトラックを停めるだけのスペースを見つけるのは尚更大変でした。まずは適当な場所に停めておいて、その後はずっと家の窓から外を覗きつつ、スペースが空いたと見えたその瞬間に家を飛び出していました。

家具の出し入れに際しての注意

家電については搬入時と搬出時で体積が変わるものではないので心配はないのですが、家具は状況が全く異なります。特に IKEA で購入したような家具の場合、原則として搬入後に初めて組み立てるものが多いので、搬出したいと思った時に予想外の大きさで手こずる事もあります。これにより、ドアを外す必要が生じたり、下手すれば家具そのものを解体しなくてはいけないケースも出て来るので、前もって家具のサイズと搬出時に使う出口の幅などを確認しておくと安心です。ちなみに私はドアを外さなくてはいけませんでした。

この他、もし洗濯機を移動する必要がある場合には、その前にしっかり水抜きをしておく事で重量を最低限にし、よりラクに移動ができるようにしておきましょう。

↑ このような内容もネット上で見つけましたが、実際に水抜きの作業をしてみたところ、私の全自動洗濯機からは相当量の水が出て来ました。

引越先で何でも揃うとは限らない

私のようにモントリオールからニューブランズウィックに引越などというのは確かに稀なケースかとは思いますが、誰もがトロントからバンクーバー、バンクーバーからトロントへと移動する訳でもないでしょう。今となって思えば、そのトロントやバンクーバーには遠く及ばないにしても、モントリオールは必要なものが大抵は揃うとても便利な場所であったようです。

幸いにして引越前に部屋探しでこの地を訪れ、その際にもショッピングモールや、他にアジアの食材が入手できるような場所を探して一応確認しておきました。昨年の国勢調査の結果、ニューブランズウィック州で最大の人口を誇る町へと躍り出たモンクトンではありますが、もう絶望的にアジアの食材がありません。何が手に入るのかを書いた方がよっぽど早いレベルで、モントリオールでお世話になっていたような韓国系や中国系のスーパーもあるにはあるものの、その品揃えの貧弱さには絶句させられる程です。

そこで、モントリオールを離れる直前になって、特に調味料など保存のきくものを爆買いしたのですが、一部それまでに使い途中であったもの、そして新たに購入したものの冷蔵保管が望ましいものは、同時に購入した大きめのクーラーボックスに詰め込んで持って来ました。残念ながらニューブランズウィックではこのような状況なので、今後も必要時にはお隣りノバスコシア州の最大都市ハリファックスまで買い出しに行かなければいけない事まで想定し、このクーラーボックスも引き続き役に立ってくれるものと思います。

実際のところハリファックスでどれだけアジアの食材が入手できるのかはまだ分かりませんが、ネット上で得られる情報から判断すると、間違い無くこちらよりずっとマシなのでしょう。

食料品以外に関しては、各大手スーパーやカナディアンタイヤ、ドラッグストアなどはこちらにもありますので、本当の意味での僻地にでも行かない限り、逆に近くにそういったお店が無い場所を探す方が困難かと思われます。

当然ながら IKEA はこのような場所には展開していませんが、コレクションポイントといって、オンライン上で購入したものをそこまで配送してもらい、顧客が自分で受け取りに行くスタイルでよければ、モンクトンでもそのサービスを受ける事ができます。↓↓

Our Collection Points bring you closer to IKEA

ニューブランズウィック州では、モンクトン以外にもセントジョンとフレデリクトンにコレクションポイントがあります。

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