イランに行ったらアメリカビザが必要になった

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出典:Drive

カナダにまだランディングすらしていないのに、既に次の再入国の事まで考えなくてはいけなかった今年1月。ある意味ショッキングなニュースを目にしました。

それがこちら。

United States Begins Implementation of Changes to the Visa Waiver Program

日本のパスポート保持者は、基本的にアメリカ政府の制定する「ビザ免除プログラム」の恩恵を受ける為、事前にESTAの申請さえ済ませておけばビザを取得せずともアメリカに入国できます。しかしそこに新たな例外が加わり、2011年3月1日以降に以下の4ヶ国にいずれかに入国した事がある者についてはプログラム適用外になると発表されたのでした。それは、

イラン、イラク、シリア、スーダンの4ヶ国

1月21日に発表され、それも即日発効。中でもアメリカとイランの間では、昨年「歴史的」とも評された核協議の合意があり、その後は経済的領域をも含み、西側諸国がイランとの交流を促進させる気運にありました。また治安面についても、その他3ヶ国では内戦が激化しているのに対して、イランは一部地域を除いてほぼ平穏が保たれています。その筈が、イランに訪問歴があるのを理由に、より繁雑な手続きを必要とするビザの取得を迫られる人が出てしまう事になるというのには、どこか矛盾を感じずにはいられなかったのですが。

かくいう私も去年6月に旅行でイランを訪れたばかりで、このアメリカの突然の発表は全くの「寝耳に水」でした。そして何より、6月下旬に予定するカナダへの再入国はアメリカを経由する事を考えていましたから、これはちょっと困ったなぁ、と思ったのです。

http://laoniaode-jp.com/returning-to-canada-without-prcard/

その後の今年2月、アメリカ国土安全保障省(DHS)は上記の4ヶ国に追加する形で、2011年3月1日以降にリビア、ソマリア、イエメンの3ヶ国に渡航歴がある人についても、ビザ免除プログラムは適用されないものと決定し、発表しました。

イランやらパキスタンやらのビザなら取った経験はありますが、日本人である自分が、仕事や留学に行く訳でもなく、まさかアメリカのビザを取らなければいけない事になるなんて思いも寄りません。それも最終目的地はアメリカではなくカナダです。もちろん決まってしまった事はどうにもならず、当時まだ香港に居た私は、仕方無しに香港と日本でのアメリカビザの申請方法について調べてみました。

最終的にビザは東京のアメリカ大使館にて申請しています。

また、ビザこそ取得したものの、その後アメリカへの入国時に遭遇した出来事についても書いています。

http://laoniaode-jp.com/mon-passeport-avec-le-visa-pour-l-iran/

所要時間

ネット上で見ると、できる限り早めに申請の準備を始めるよう勧める内容が多かったのですが、各地のアメリカ大使館・領事館でビザ申請に必要となる面接の待ち日数と、ビザ発給までに必要な日数はアメリカ領事局のウェブサイトにて確認できます。

Visa Appointment & Processing Wait Time

今日、5月16日を例にして挙げると、東京の場合面接までの待ち日数が7日、面接後ビザの発給までに要する日数が6日となり(就業日での計算)、香港でそれぞれ9日プラス1日、モントリオールは3日プラス5日という結果でした。

てっきり2ヶ月、3ヶ月前から準備をしなければいけないのかと思っていましたが、私が申請した際には、東京のアメリカ大使館の場合、最短で2日後に面接のアレンジが可能でした。

申請順序

詳細についてはここでは割愛しますが(こちらをご参考ください)、

1. DS-160ビザ申請書を完成させて
2. 申請料金を支払い
3. 面接の予約を入れる

というのがおおまかな申請の順番になり、この全てをオンラインにて完了させます。DS-160ビザ申請書では問われる内容が多岐に渡って、数としても決して少なくないので、1時間程度かける必要があり、途中まで進めてセーブし、同じ場所から再開する事も可能です。

必要書類

必要となる書類についてもウェブサイト上に記載されていますが、カナダへの移民を予定している方、若しくは既にランディングを済ませている方は、日本のアメリカ大使館・領事館にてビザをするのであっても、補足書類としてCOPRPRカードを提示する事で、アメリカへの移民や不法就労を意図した申請ではない事を説明できる材料になるかと思います。

面接当日

東京での面接では大使館内に持ち込めるものは厳しく制限されています。

大使館への持込み可能品目:
携帯電話1台(セキュリティゲートで預ける必要あり)、手持ち可能なバッグ1点 (25cm×25cm以下)、ビザ申請関連書類が入った透明なクリアフォルダー、傘(ただし荷物検査前にセキュリティゲートの外の傘たてに置くこと)

大使館への持込み不可品目:
ノートパソコン、iPad、USBメモリ、電子手帳、スマートウォッチ、ポケベル、カメラ、オーディオ/ビデオカセット、コンパクトディスク、MP3、フロッピーディスク、ポータブル音楽プレーヤーなどの電子機器、旅行かばん、トランク、スーツケース、大型ショルダーバッグ、その他バッグ全般(リュックサック、ブリーフケース、皮製・布製バッグ等)、食品全般、葉巻、煙草ライター、マッチ、はさみやナイフ、爪やすりなどの先の尖った物、全ての武器、凶器、火薬、爆発物

大使館入館前に金属探知機を通過する必要があり、空港と変わらない程の厳しいチェックを受けます。持込みが許されないものは携帯しないか、若しくは事前に駅のコインロッカー等を利用する必要があります。

予約通りの時間に到着しても、入館後すぐに面接が受けられる訳ではなく、呼ばれるまで中で待機していなくてはいけません。この時、前述の通り携帯電話はセキュリティゲートで預けてしまっているので、本を持って行くと時間潰しにもなります。大使館内での待ち時間は書類提出順で決められるのではなく、あくまでも大使館員の処理の順番になりますので、場合によっては相当待たなくてはいけない覚悟が必要です(私個人は2時間待ちました)。

面接で聞かれたのは、何故ビザを申請するのか、またCOPRを補足書類として提出したせいか、カナダでは(アメリカでなく)どのような仕事に就く予定であるのか、等の簡単な質問に終始し、僅か3分足らずで終了しました。就労ビザや学生ビザの申請で面接に来ていた方々の場合はもう少し時間を要していたようですが、私が申請したのは観光ビザで、それもアメリカが規則を改訂して間も無い頃でもあり、どうして申請しなくてはいけないのかが明白であったが為に、短時間で終了したのかと思います。

観光ビザ、就労ビザ、学生ビザを含む「非移民ビザ」面接当日の手順については、アメリカ大使館の公式ビデオでも確認できます。

 

注意事項

以上で紹介した部分については、香港と東京で異なる部分は無いものの、東京での申請に関して1点別に明記されている内容があります。それは外国籍の方が東京でアメリカビザの申請をするにあたっては、

1. 外国人登録証または在留カードの両面のコピー
2. 日本在住の家族のパスポート:同行するか否かにかかわらず、また家族がビザ申請をしない場合も提出する事

とあり、香港のウェブサイトではこのような説明はされていません。そして同じウェブサイト上にあるこちらの内容;

Applicants are generally advised to apply in their country of nationality or residence. Any person who is legally present in Japan may apply for a visa in Japan. However, applicants should decide where to apply based on more than just convenience or delay in getting an appointment in their home district. One thing to consider, for example, is in which consular district the applicant can demonstrate the strongest ties.

Frequently Asked Questions

合法的に日本に滞在している事が求められているものの、必ずしも「合法的な滞在」が、長期滞在を目的とした外国人に対してのみ発行される外国人登録証所持者のみに限られるのか、この点には疑問が残ります。

同じ内容は香港のウェブサイトでも記載があり、当時私は香港の長期滞在ビザが切れ、日本人に許されている90日間ビザ免除の範囲内で滞在していましたが、この内容をどう理解すべきか考えた結果、香港で申請が却下されるかも知れないリスクを冒すよりは、日本に一時帰国して申請するのがベターと判断し、最終的には東京で申請し、10年有効のビザを取得する事ができました。

モントリオールからアメリカとの国境までは車で1時間ちょっとの距離ですし、日本への帰国等でもアメリカを経由するフライトを利用する可能性があり、もし2011年3月1日以降に前述7ヶ国のいずれかにでも入国した事がある方は、カナダで生活する為にアメリカビザを取得する事も必須条項になったと言えるかと思います。

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